静岡スタイルは、静岡クレールに新しく変わりました!

無人販売~究極の信用取引~

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四方八方海や山で囲まれている静岡県。
一度市街地を抜ければ、辺りは畑や田んぼで覆われている田園風景が広がっている。

お年寄りの高齢化率も非常に高まっているが、山間で元気に暮らしている方も少なくない。
元気な高齢者が決まって行うことは農作物を育てることに尽きる。

静岡県には広大な土地があり、田舎に住む多くの人は自分の農地を持っている。

作るものはじゃがいもやきゅうり、茄子にピーマン、人参やかぼちゃなど幅広く、それを各家庭で食す。

中には農業組合の元、販売をしている方もいるが、キックバックの低さやその労力のため、収穫量が多くても、あえて販売せずに知人や近所の方々に分けていたりする。
若い時は家計を支えるために積極的に販売していたが、老後の余暇を満たすには、趣味程度で農作物の栽培をすることが望ましく、それを孫に食べさせることを生きがいにしている人さえいる。

ただし、中には自分の農作物を他の人にも食べてもらいたいという人もいる。
それは営利目的ではなく、また形なども規格外。
そんな人々はこぞって無人販売を利用する。

都会に住む人はまだしも、静岡県に住んでいる人であれば誰しも無人販売の存在を知っているのではないだろうか。

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無人販売とは木製の小屋に自分の作ったお野菜などを袋に包み販売するという方式である。
その名の通り、小屋には人がおらず、あるのはお野菜と賽銭箱のみ、いわば究極の信用取引なのだ。

今でこそ、防犯カメラ(撮影の真意は不明)や動かないように設置された賽銭箱が設けられているが、一昔前までは賽銭箱もまた貯金箱のようなに簡易的なものが使用されていたと
いうのだから驚きである。

海外の方はこの無人販売というシステムは目からウロコのようで、自国じゃ決して真似できない芸当だという。
もちろん無人販売は静岡県だけではなく、全国津々浦々、いたるところに設置されている。
真面目で礼儀正しい日本人だからこそなせる、もはや文化のようなものではないだろうか。

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一部メディアでは、この無人販売について否定的に捉えている事もあり、犯罪の助長になってしまっているというのだ。

もちろん、万引きや、賽銭箱を盗もうと言うのならそれは人として最も愚かな行為であるが、生産者の努力の結晶が目の前の野菜たちであると言うことを考えれば、決して真似できないだろう。

近年野菜の価格は軒並み上昇している。
スーパーで買おうと言うならば、お肉やお魚よりも高いこともしばしばある。

しかし無人販売を利用するという選択肢も忘れないで欲しい。
スーパーと違い、多少個性のある形では販売はされているものの、味や品質、お値段については非常に満足出来るだろう。
生産者と消費者を信用、信頼という見えない繋がり、絆で結ぶ信用取引。

モラルが問われる現代社会だからこそ、あえてこの販売方式や形式は、後世に残していきたい文化だと強く思う。