静岡スタイルは、静岡クレールに新しく変わりました!

幸せを売るジャム屋さん 【しろくまジャム】

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【瓶に詰められた幸せはジャムの形】

白い壁に、落ち着いたダークブラウンの看板、ナチュラルな木材で作られた扉にどこかほっとする、しろくまジャムのお店。滑らかに開くドアから一歩踏み入れば、白い漆喰の壁と素朴な木のフロア、椅子とテーブルのこじんまりとした店内が懐かしいような気分にさせてくれます。
まるで映画「かもめ食堂」のようなゆったりとした時間の流れるしろくまジャムには、毎日作り立てのジャムが並びます。

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店主の武馬さんが、ここ静岡の地にジャム専門店しろくまジャムをオープンさせたのは2015年6月末のこと。以来約1年間、試行錯誤を繰り返しながらその認知度を上げ、愛されるお店を作り上げてきました。
店名の由来は、武馬さんが子どもの頃に出会ったわかやまけんさんの絵本「しろくまちゃんのホットケーキ」から。幼い武馬さんにとっての初めてのレシピブックとなったこの絵本の名前をつけることで、思い出のホットケーキのようなほっこりする料理と、初心をいつまでも忘れずに、という想いが込められています。

武馬さんがジャムのお店を立ち上げようと思ったきっかけが、青年海外協力隊として赴いたカリブ海に浮かぶ小さな島国セントビンセント及びグレナディーン諸島での体験。
地元のお母さんたちに料理を教えるという活動でしたが、そのときのホストファミリーのお母さんが作ってくれたのがグァバのジャムだったそうです。セントビンセントは元イギリス領ということもあり、庭というよりむしろ自然の山のようなお庭で穫れるフルーツを煮たジャムが毎朝食卓に並びます。
季節の果物を綴じ込めたジャムを大切に食べ、幸せを感じる毎日。その感動、幸せな朝の食卓を日本の人にも伝えたい、その想いがしろくまジャムの原点です。

そんなしろくまジャムは、店内の棚に旬の素材を使ったものが数種類並びます。現在人気なのは、「ルバーブ」、そして「レモンと胡椒」。少し前の時期までラインナップされていた「いちごとミントと黒胡椒」もよく売れていたそう。他には「スルガエレガントとカカオニブ」など、他では見ないような珍しいものは比較的人気ですぐに売れてしまうのだとか。ちなみに、カカオニブというのはチョコレートの原料となる実のことで、味はナッツ、香りはカカオという一度味わってみたくなりますね。
もちろん「いちご」などの定番を買い求めるお客さんも多数いらっしゃいます。

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【ほっとする街角でごはんとおやつを】

オリジナルジャムの販売に加え、カフェ営業を行っているしろくまジャム。11時から14時までのランチタイムには、日替わりランチ(1000円)を味わうことができます。毎朝土鍋で炊いているというご飯は一度にそれほど多くの量を用意することができませんので、ランチの数は限られています。日によってはランチタイムが始まってすぐに売り切れてしまうというランチは予約をすることもできますので、ランチメニューを楽しみにして行かれる方は予約を入れてみるのが確実です。

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カフェの醍醐味であるスイーツやドリンクももちろんメニューに並んでいます。オススメは、「季節のマフィン(350〜400円)」。今の時期ですと「いちごとクリームチーズのマフィン(400円)」です。こちらは旬のいちごと、相性のいいクリームチーズを製菓用ごま油ときび砂糖を使った生地に練り込んでいます。
バターではなく製菓用ごま油をチョイスしたことにより、スイーツにありがちな重さをなくした軽やかな口当たりが持ち味。
そのため、お腹がいっぱいでご飯が食べられない、ということがないのでお子さんのおやつにもピッタリのマフィンです。

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また、これからの時期に恋しくなる爽やかなドリンク「自家製シロップフルーツソーダ(450円)」もまったりしたいおやつタイムによく似合います。
こちらは、フレッシュな旬のフルーツで作ったシロップをソーダで割った身体に優しい炭酸ジュース。武馬さん曰く「1番すっきりした甘さ」だという甜菜糖のグラニュー糖(ビートグラニュー)を使用した柔らかな甘味と、シロップのフルーツがコロコロと入っているのが印象的です。

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【地元にそっと寄り添いながら】

名古屋生まれながら、静岡の人の暖かさや美味しいもの、豊かな自然の魅力のとりことなり、静岡にお店を構えたという武馬さん。
カフェメニュー、そしてその名の通り看板商品のジャム。それぞれに共通しているのは静岡産の素材を使用しているという点です。
フルーツや野菜は農家さんと直接やりとりをして仕入れているのだそうで、しろくまジャム店内には、そうした農家さんのいらっしゃる静岡県内中山間地の情報を発信するチラシも並びます。
ときには農家さんから作物の売り込みもあるというしろくまジャム。

例えばジャムに使われているルバーブは、限界集落である井川で「新しい物を作ろう」という想いから生産されているもの。しろくまジャムで売ることによって、今後他での取り扱いが増えることを期待しています。
とはいえ、そうした情報は積極的にお客さんにお知らせしているわけではありません。
「店内のチラシに気づいてもらったり、商品を売るときにちょっとお話ししたりするくらいですね。押し付けになってしまわないようにしています。そういうゆるさが大切なのかなって」
と語る武馬さん。

しろくまジャムの商品は、食べた人が「ヒミツ」を知りたくなるような美味しさが満点です。美味しいものを食べたとき、その作り方や素材が自然と気になってきませんか?
しろくまジャムは、その美味しさで生産者と消費者を繋いでいるのです。

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しろくまジャムは、全てが手作り。それは、ジャムやお料理はもちろんのこと、お店そのものにも当てはまります。
「そこの柱、自分で切ってきたんですよ」
と武馬さんが指差したのは、店舗の中で存在感を放つ木目の豊かな丸太の柱。知り合いの木こりさんに木材を切ってくれるようお願いしたところ、
「自分で切りにおいで」
と言われ、なかなかの太さの天竜杉を苦労しながら手のこで切り出したのだそう。

柱以外もそうです。元々は和楽器店だったというしろくまジャムのお店。その改装はほとんど武馬さんと仲間の手で行われました。
日光がご法度で、窓を塞ぐようにかなりしっかりと店内が作られていたという和楽器店。それを大きな窓で店内のよく見える、明るいしろくまジャムへ変身させたのです。解体作業をはじめ、壁や天井の漆喰やペンキ塗りも自らの手でというのは驚き。
もらってきた廃材や調度も使い、費用を削減。

しかし、セルフビルドをした理由は節約だけではありません。
「みんなを巻き込んで作りたかったんですよね」
という武馬さんの言葉通り、しろくまジャム店内には「一緒にやってみたい、仲間に入りたい」と思わせるアットホーム感が漂っています。

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まさに自らの手で出発したオープンからの1年で、ジャムの販売数は随分と増えました。企業のノベルティグッズであったり、内祝や結婚式の引き出物であったりと活躍の場も様々です。
そんなしろくまジャムの2年目の目標を伺いました。
「今年は県外への販売を行っていきたいですね」
いわゆる地元密着型で存在感を放っているしろくまジャム。武馬さんが惚れ込んだ静岡のものを県外の人にも知ってもらいたいという想いから、2016年の4月からWeb shopがオープンしました。日本全国、どこへいてもしろくまジャムを味わうことができます。
また、瓶詰めのジャムは日持ちがする上、持ち運びにも適しているため、遠い場所へのお土産にピッタリです。県外へ遊びに行くときには美味しいしろくまジャムを手土産にしてみてはいかがでしょうか。

ジャム、そしてお料理を通して静岡産のほっこりした幸せを感じることのできる『しろくまジャム』。素材の旬で季節を感じるスローな空間に、ぜひ足を運んでみませんか?

静岡市葵区鷹匠。静岡鉄道新静岡駅から北街道を東へ進むこと徒歩1分。
北街道に面した鷹匠1丁目商店街の一角で、静岡でも珍しいジャムをメインに扱う販売店兼カフェ『しろくまジャム』は、今日も穏やかに営業しています。

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【店舗情報】

住所:〒420-0839
静岡市葵区鷹匠1−2−5鷹一山梨ビル1階
TEL:054-266-7626
営業時間:11:00〜18:00
お休み:毎週月曜日(祝日は翌火曜日)
公式HP:www.shirokumajam.com/