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静岡県民も知らない地名のルーツ。『道場・清水・根古屋』

地名13

敷地面積が非常に大きく、政令指定都市が2箇所もある静岡県は、四方八方沢山の地域に地名が存在し、県民の多くは自分が住んでいる場所以外の地名は分からないといった人が極めて多いです。

難読なものや、ルーツや由来が変わっていたり、間違って認識していたりと。

さて、そこで県民も知らないような変わったルーツを持つ地名をご紹介します。

今回取り上げるのは、『道場・清水・根古屋』です。

《道場》

牧之原の中央部に、地元の人であれば誰でも知っているような有名な地名があります。
「道場」と書き、読み方はそのまま「どうじょう」です。

名前の由来は、仏陀が悟りを開いた場所との意味でそれが転じて、仏道修行の場所と指すようになりました。
実はこの牧之原の道場という地名も、仏教と関係が深く、ここはかつて時宗の道場があり、それが地名の由来となっているようです。

《清水》

富士山の水の恵みを充分に受けているため、静岡県には「清水」と言われる地名があちこちに点在しています。

静岡市清水区がその代表格ですが、清水という地名はその名の通り、「澄んだ水」という意味が転じて命名されたようです。(澄水(すみみず)→清水)

しかし以前から伝承されている由来もまた存在します。
それが静岡市清水区上清水町に実在している「チャンチャン井戸」です。

清らかな水と書く清水も以前は水の枯渇が問題としてありました。
井戸を掘ってもしぶみが強く、到底飲めたようなものではありませんでした。

そんなある日のこと、一人の僧侶がこの地に流れ着き、疲労困憊で倒れているところを村に住民が助けました。
その後僧侶は恩返しだといいチャンチャンと鉦をたたいて経を唱え、水を探しに歩き始めました。

そして僧侶が指し示したところを村人が掘った所、突然水が湧きだしたようです。

それ以来、その場所は「チャンチャン井戸」と命名され、飲水として適していたため村人のみならず、付近の人々も汲みに来たようです。
このように、清水という地名の由来となった場所が現在まで残り、それが後世に伝承されていくというのは趣ある話です。

《根古屋》

静岡県には「根古屋」という地名が2ヶ所存在しています。
静岡市駿河区根古屋と沼津市の根古屋がそれにあたります。

両者とも同じ「根古屋」と書きますが、どちらも「ねごや」と読みます。

この名前がつけられている場所は、中世に形成されていた山城や平城の麓であるという共通点を持っています。

やはりそこには以前城主の家臣の居住地が建っていたことから、「根小屋」と呼ばれそれがいつしか転化して、「根古屋」となりました。

事実、地名大辞典によれば、駿河区根古屋の項目には久能山城の麓の在家を根小屋と称したことにも由来しているようで、小が古に転じたとあり、沼津市根古屋は戦国期にこの地に興国寺城が築かれた際にその麓に居住した家臣や農民の小屋の集落に由来すると書かれています。

両者とも、城の麓に位置していた家臣らの家々から取られた地名であることがこのことからも理解できます。

以上が静岡県の変わったルーツを持つ地名とその由来です。

自分の知らなかった場所かもしれませんが、その由来を知ると中々楽しかったり興味が湧いてくるかもしれません。
どれも静岡県内であるため、ルーツ巡りや観光などにも適しているかもしれません。
是非とも行かれてみてはどうでしょうか。
参考文献

日本地名の会 著
静岡県民も知らない地名の謎