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畑と食卓の美味しい絆【青物市場しんま路 Table】

梅雨も過ぎ去り、爽やかな熱気が風とともに街へやってくる、そんな今日この頃ですがみなさんいかがお過ごしでしょうか。

気温が高くなってくると、
「暑いし、今日はあんまりご飯食べたくないかも……」
なんてこともありがちではありませんか?確かに暑い日には食欲もあまり湧きませんよね。しかし、夏を元気に乗り切るには食事は不可欠。
食欲がないからといってご飯を食べないでいると、夏バテまっしぐらです。

そんなときにオススメしたいのが夏に旬を迎える野菜たち。トマトやナスなど所謂夏野菜です。水分を多く含んでいてさっぱりと食べられる上、体を冷やす効果のある夏野菜。
サラダはもちろん、カレーやそうめんなど幅広く食卓で活躍してくれます。

旬の野菜たちは、普段買い物に行くスーパーでもたくさん並んでいますよね。しかし、折角ならば生産者である農家さんからまっすぐやってきた、獲れたての美味しい野菜を食べたくなりませんか?
今回は、畑と食卓を結ぶ農産物直売所『青物市場しんま路 Table』をご紹介します。

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【畑と食卓の美味しい絆】

「昔は野菜って食べなかったんですよ。肉さえあれば文句はないというか……でも最近になって、(野菜を)美味いなあって感じるようになりまして。それを街の人たちにも知ってもらいたいと思ったんですよね」
と語るのは、青物市場しんま路 Table店長の高野さん。

Tableの運営母体である『有限会社 ネクト』が、静岡市の街中である葵区鷹匠に農産物の直売所をオープンさせたのは2015年11月。元はお茶の生産者集団であるネクトの所在地である、藁科川が流れる静岡市藁科地区の農家さんが生産した農作物が並びます。(藁科7割、三保3割)
Tableに藁科をはじめとする農家さんから野菜がやってくるのは、1日にだいたい3、4回。野菜によって、朝イチに店頭へ並ぶものもあれば、午後からのものもあります。

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朝は10:30オープンだというTable。しかし、店が開く前から近所のお客さんたちがやってきます。
「支度ができれば10時には開けますね。できるだけ早く開けたくて」
また、閉店時刻も以前は17時でしたが、お客さんからの要望で18時を越える日も多々あるようです。「おまち」である鷹匠に住む方々に、Tableが、そして藁科の野菜が愛されている証拠です。
また、Tableでは、取り置きも行っています。朝イチで選んだ野菜を「預かっておいて」というのはもちろん、電話での注文にも対応します。
それもこれも、街中の人たちに美味しい野菜を味わってほしいがため。

「美味しい野菜を遠方にいるひとに送りたい」
という方のために、箱詰めでの発送も行っています。大学進学などで県外に行っているお子さんだったり、遠くに住む友人だったり、美味しいものはお裾分けしたくなりますよね。
その時期に旬の、美味しい野菜を。Tableでは、予算に応じて「藁科の1番美味しい野菜」を箱いっぱいに詰めて送ってくれます。

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また、Tableのお客さんには鷹匠の料理屋さんも多いのだそう。
市場やスーパーにも並んでいるジャガイモや玉ねぎといったメジャーどころの野菜たち。一見どこでも買えそうに思えますが、わざわざTableまで探しに来る理由があります。
一般的に農家さんが出荷する野菜たちは、大きく見た目もきれいなもの。しかし、料理屋さんたちは、
「小さいのはない?」
と尋ねるのだそう。一個を丸のままでグリルにしたり、グラッセにしたりと需要が高いのだそう。
そうした「小さな野菜」は、農家さんから直接仕入れるTableならでは。畑からまっすぐにやって来るからこそ、細かな要望に応えることができるのです。

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【畑の「今」が並びます】

店内壁に据え付けられた素朴な木製の棚に並ぶ野菜たちは、基本的には減農薬のもの。野菜以外の、ジャムなどの商品たちも無添加、無農薬で作られているものばかりです。
「自分自身はあまり頓着がなかったんですが、やっぱり子どもが食べるものは気になるんですよね。他の親御さんもそうじゃないかと思って。お子さんの口に入って安心なものを並べてます」

Tableに並ぶ野菜たちに貼られたラベルは、値段と生産者名のみが書かれたシンプルなもの。
その代わりのように、棚には野菜それぞれに対するコメントの書かれたPOPが付けられています。
「僕は字が汚いもんで、奥さんに書いてもらってます」
と笑う高野さん。前もって考えたコメント内容を奥さんに書いてもらっているのだそう。もし当日急に良い野菜が入った場合は口頭で説明します。
その内容は、美味しい食べ方のオススメや珍しい野菜の紹介など。
「まず、自分で食べてみないことにはねえ」
というように、全て高野さんが自身で試してオススメしているからこそのコメントは非常にわかりやすく、「早速今晩試してみようかな」と感じるものばかり。

例えば、「おかひじき」という野菜。みなさんはご存知でしょうか。
野生では日当たりの良い砂浜や砂漠地、塩生地に育ち、葉の様子がひじきに似ていることからおかに生えるひじき、おかひじきと名付けられた野菜です。東北地方では古くから食用とされ、特に山形県では伝統野菜として栽培されているのだそう。
体に良い成分を豊富に含んでいるおかひじきですが、静岡県ではそれほど名の通った野菜ではありません。
もし店頭に並んでいたとして、知らない野菜というのは気にはなってもなかなか買ってみようとは思いませんよね。
そんなおかひじきに、TableではPOPを付けました。
「食べてみたら美味しかったので」
その美味しさをお客さんにも伝えよう、という想いが形になっています。POPを見たお客さんから「これはなんなの?」と聞かれることも多いのだそう。
そのときに、味や調理法を細かに伝えてもらえれば、「買ってみようかな」という気になりますよね。

ときには、お客さんの方が詳しいという場合もあります。
野菜を美味しく食べる方法のひとつ、「ぬか漬け」。きゅうりやナスがメジャーですよね。
しかし、Tableのお客さんが教えてくれた美味しいぬか漬け、それはトマトと玉ねぎ。
「ぬか漬けにトマト?玉ねぎ?」
とびっくりされるかもしれません。意外な食べ方ですが、本当に美味しいのだそう。
聞いていて、マイぬか床を持たない筆者ですら試してみたくなったほどです。

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そんな、畑と食卓をまっすぐに結ぶお店『青物市場しんま路 Table』。
「買い物とかそういう目的じゃなくても、お散歩の途中なんかに覗いてもらえればと。買わずに出にくい店にはしたくないですね」
鷹匠の路面、四つ角の「角」に位置するTableには小さなお客さんも訪れます。
「学校帰りの子どもたちがただ通り道にしていくんですよね。それが嬉しくて」
小学生たちが下校の道すがらただ通り過ぎていく、そんな「構えない」空気感を作りたかったと高野さんは言います。

「お客さんと野菜の話をしたりもしますね。おばあちゃんたちって話が長いんですよ。そういうときは他のお客さんがいても話しちゃうので、急いでいて、混んでたりするのが嫌な方は怒っちゃうかもしれませんね」
と、あっけらかんとした高野さん。
Tableには、明るくゆったりとした、街中の喧騒とは異なる時間が流れています。

「野菜は畑からやって来る」
当たり前で、しかし街で忙しく暮らしているとつい忘れがちになること。
街にいながらも、畑の素朴な風景を思わせる、そんな場所です。

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【店舗詳細】

住所:〒420-0839
静岡市葵区鷹匠3丁目11-19
TEL:054-270-9272
公式サイト:http://www.nect.co.jp/index.html
営業時間:10:30〜17:00
定休日:日曜日