静岡スタイルは、静岡クレールに新しく変わりました!

バー yoshioka

【街中の賑わいから少しだけ、まだ知らない夜へ】

昼にはスーツを着込んだビジネスパーソンたちが行き交い、夜には華やかなネオンが灯る静岡街中。時間を問わずに動き続ける静岡市の中心街の憩いの場、青葉公園から連なる街角のオアシス、常盤公園。この場所には、遊具で楽しむ子どもたちから、冬場のライトアップを眺めるカップルまで、多くの人が集まります。 今回ご紹介するのはそんな常盤公園のすぐそば。夜の公園前を優しく見守るバー『yoshioka(ヨシオカ)』です。 入り口に掛けられた暖簾を少し覗けば、ドアのガラス越しに情緒たっぷりのカウンターと店主の岡村さんが私たちを出迎えてくれます。 岡村さんが、ここにyoshiokaをオープンさせたのは、平成15年のこと。それ以来、15年近くをこのお店とともに過ごしてきました。 店内に流れるのは、岡村さんの趣味だというジャズミュージック。カウンターの棚にズラリと並ぶレコードとCDの中から、その日の気分やお客さんからのリクエストで選んでいます。 「ここにあるレコードは大体100枚ちょっとかな。そんなに数はないんですよ。中学生とか高校生の頃からちょっとずつ集めたものなの。ジャズバーっていうよりは、ジャズが好きでかけているって感じ」 店名のyoshiokaというのも、大好きなジャズピアニストの吉岡秀晃さんにちなみ、ご本人から許可をもらって付けたもの。 岡村さんがかつて50年代アメリカのジャズなどを聞いていたとき、吉岡さんの演奏を聴いて「日本人でこんな人がいるんだ」と感銘を受けて以来のファンだそうで、今では吉岡さんの静岡ライブの際には本人がお店を訪れることもあるのだとか。 (ちなみに吉岡さんは2017年5月に静岡でライブを行われる予定です) 「真空管のアンプっていうのが、こだわってるといえばこだわってるところ。普段はCDの方をよくかけるんだけど、レコードも聞けるよって感じです。やっぱりレコードの音って独特でいいよね」 という言葉の通り、真空管のまろやかな響きとレコードの味わい深いノイズが乗ったピアノトリオが店内に満たされると、なんとも言えない居心地の良さに包み込まれます。 と聞くと、「ジャズってあんまり知らないんだけど……」という方には入りづらいかもしれませんが、岡村さん曰く、そこはあんまり気にしないで欲しいのだそう。 実際に、ジャズに興味はあるものの、まだまだ不勉強な筆者が失礼ながら「オススメの曲はありますか」とお願いしたところ、快く1枚のレコードをかけてくださいました。 (吉岡さんの演奏されたもの。岡村さんがお手すきの際にお願いしてみてくださいね)

【心地良い時の流れはゆったりと】

ジャズを聞きながら、ゆっくりとお酒を楽しむのがyoshioka流。カウンターの棚には、国内外のウイスキーやバーボンがずらりと並びます。 「人気なのは国産だと余市とか、バーボンだとメーカーズマークやブラントンですかね……私はニッカ系が好きですね。ショットでもボトルでもお出ししてますけど、どちらかといえばボトルを入れているお客様が多いかな」 しっとりとした、隠れ家にいるような気分になるヨシオカでは、ショットで色々なお酒を、というよりは好きなボトルをキープして、それを少しずつ飲むお客さんが多いのだそう。 そして、お酒以外にこだわっているというのがコーヒー。 「コーヒーっていい香りだよね」 以前喫茶店で働いていたという岡村さんが丁寧に入れる一杯は、清水のブラウニーという自家焙煎のコーヒー屋さんから仕入れているという深煎りのコーヒー豆を使い、ふくよかな香りとサラリとした上品な苦みが口の中に広がります。 「喫茶店じゃあないので、チャージ料をいただいて、お通しをお出しして、それでも良ければって感じですね」 ジャズに、ウイスキーに、コーヒーに。全て岡村さんの「好きな物」だけがぎゅっと凝縮され、互いに共鳴し合っているyoshioka。 岡村さんに、この記事を読んでくださっている方へのメッセージを伺ってみたところ、「綺麗なお姉ちゃんがいるような店じゃないから」と悪戯っぽく前置きしてからこんな言葉をいただきました。 「小さいけど、ゆっくりしていただけるお店かな。ひとりで見える方が多いですね」 確かにyoshiokaは、ほっと一息つけるようなアットホームさで、ここを訪れる方それぞれにとっての「居場所」になるようなお店です。 単身赴任や転勤で静岡にひとりでやってきたばかりで、まだ馴染みの店がない、なんて方がふらっと訪れて、それからずっといきつけにしてくれることも多いのだとか。 「この春も、常連さんが転勤になってしまって。やっぱり寂しいですよ。うちはいいお客様ばかりだから 実は、客層の良さも密かな自慢なのだそう。 そう言って茶目っ気たっぷりに微笑む岡村さん。彼女のウィットに富んだ言葉選びも、yoshiokaが人を惹きつけ続ける魅力です。 春。桜の舞う公園の角をちょっと曲がって。 暖簾をくぐればそこは、ほっと一息つけるあなただけの隠れ家かもしれません。 今宵も扉の向こうでは、色気たっぷりにジャズの調べが響いています。

【Bar yoshioka 詳細】

所在地 静岡市葵区駿河町7-5 TEL 054-254-6077 営業時間 17:00〜24:00(日祝は変更の場合あり) 定休日 月曜日 ドリンクショット チャージ料+1500円〜 ボトルチャージ 2500円