スペイン料理 サングリア – 静岡市駿河区
小説の中に迷い込んだようなレストラン
今回行ったのはサングリアという駿河区にあるスペイン料理屋です。
いかにも小説に出てきそうなオシャレなお店なため今回は小説のようなお店紹介をしたいと思います。
国道150号線はいつものように空いており、行き交う車も少ない。そのまま車を走らせると盛大にライトアップされた建物が目に入る。
ここに行きたいと彼女。駐車場に車を停めてもらい、石畳の階段を上がる。入り口の扉を引くのは私の仕事だ。
店内に入ると家族やカップル、友人同士など多くの人の声で賑わっていた。
店員に窓際の席に通された。ふと窓の外を見ると水面を照らす月が実に幻想的だ。運が良い。今日は満月だ。
メニューを取ると、数多くの料理が写真付きで掲載されている。どれも上手そうだ。しかし私たちは優柔不断なため店員にお勧めを聞いた。
スペイン料理屋だけあり、やはりパエリアを勧めてきた。イカ墨や魚介、イベリコ豚などあったがミックスという野菜、魚介、肉が入っているものに決め、前菜はマンチェゴチーズサラダ、それと二人ともエビが好物だったためエビのアヒージョを注文した。ふとメニューを閉じると、ドリンクを頼んでいないことに気付く。ここは店名にもなっているサングリアをグラスで頼んだ。
しばらく話に花を咲かせたら、ワインとサラダが出てきた。まずはグラスを交わし一口。フルーツの香りが口の中で広がり実に上手い。普段はカクテルを好む彼女も飲みやすいようだ。チーズが惜しむことなく使われたサラダをつついていると、あっという間にグラスが空になったため、同じものをデキャンタで頼んだ。
ワインを飲み進めていると、「ジュー」という音と共に大皿に乗ったパエリアが運ばれてきた。
2人前を頼んだが、随分ボリューミーだ。アツアツのうちに取り皿へと移し食べてみる。
ご飯は香ばしく、中に入っている具材も実に豊富であるが、素材一つ一つの良さを壊すことなく一枚の皿の上で食材同士が共演しているようだ。また、具材も大きくそれ単体で食べても実に美味しい。日の打ち所の無いパエリアである。彼女もまた笑顔で口へと運んでいる。
パエリアを食べているとアヒージョもやってきた。
オリーブオイルもまたエビの良さを消すことなく、それでいて個性も出している。オリーブオイルは多少濃い味だが、バゲッドを浸すと丁度いい。味付けが濃い事もあり、グラスを傾ける回数も次第に多くなり、頼んだはずのデキャンタももう僅かだ。
また、話に花を咲かせ食べ進んでいると、あっという間に料理は無くなりお腹も満足だ。
お店を出ようと言った時、彼女がトイレに発つというので私はその時間で会計を済ませる。
今夜はおよそ7000円だ。多少背伸びをしたが、この空間と上手い料理、そして何より彼女の満足そうな顔を見れたため満足である。
出掛けに店員が、今度フラメンコとギターの生演奏があるので、またお待ちしておりますと声を掛けた。この空間でそれが実現できるなんて実に興味深い。
階段を下りようとする彼女の手を引き横に並んで一緒に降りる。
迎えのタクシーはまだ到着していない。
この後はどうしようか、或いはどこへ行こうか、様々な思いを掻き立て、月明かりに照らされた彼女の顔をそっと眺める。
サングリア久能店
今回は久能店に行きましたが、県内では鷹匠と沼津、県外では東京の青山にもありますので、皆様も是非ご賞味あれ!!